妄想が現実になる確率を上げる思考法|実際に現実化させるための脳の「クセ」の付け方について

現実化されようとしている妄想

妄想が現実になるのは、オカルトではありません。

目次

「まあ、叶わないけど」が口癖のあなたへ贈る、思考の技術

あなたの頭の中にはどんな妄想が住み着いていますか。

「いつか海の見える家で暮らしたい」
「好きなことを仕事にして自由に生きたい」
「あの人と笑い合える毎日が送れたら」

妄想(設計図)

素敵ですね。とても素敵な妄想です。

しかし同時にこうもうっすらと思っていませんか。「まあ、どうせ叶うわけないけど」と。

そしてその美しい妄想に自分で「非現実」というラベルを貼り、心の奥のゴミ箱にそっと捨ててしまう。

もし、そのゴミ箱に捨てかけた妄想を現実世界に引っ張り出す方法があるとしたらあなたはどうしますか。

怪しい話ではありません。これはオカルトや奇跡の話ではなく、私たちの脳に標準搭載されているとある機能を使った現実的な「思考の技術」の話です。

この記事ではあなたの妄想を単なる空想で終わらせず、現実になる確率をぐっと引き上げるための具体的な思考法を解説していきます。

この記事を読み終える頃、あなたの「妄想」は「未来の計画書」に名前を変えているはずです。

妄想が現実になるカラクリ:脳の「えこひいき機能」にあった

結論として、思考が現実になるという現象の裏には、あなたの脳の「RAS(ラス)」と呼ばれる機能が深く関わっています。正式名称は長くて難しいので覚えなくても問題ありません。

これは、ひいきのチームの選手だけ人混みの中でもすぐに見つけられるような、脳の「自動情報収集システム」だと思ってください。

あなたの脳は見たいものしか見ていない

あなたは今、この文章を読んでいます。

その間、あなたの背後にある壁紙の色や部屋の匂い、周囲で鳴っている音をどれだけ意識していましたか。おそらく、ほとんど意識していなかったはずです。

人間の脳は、毎秒膨大な情報に晒されています。

そのすべてを真面目に処理していたら1分でショートしてしまいます。

だから脳は、自分にとって「重要だ」と判断した情報以外は、自動的にシャットアウトする仕組みを持っているのです。これがRASの仕事です。

カラーバス効果:赤い車を探すと、街が赤い車だらけになる現象

もっと分かりやすい例を挙げます。

「今日は、街にある『赤い車』を数えてみよう」と意識して外に出てみてください。

するとどうでしょう。昨日まで気にも留めなかった赤い郵便ポスト赤い看板、そしてもちろん赤い車が、次から次へと目に飛び込んでくるはずです。

赤い車、赤いポスト、赤い信号、赤い看板がカラーバス効果によって強調される様子

街に赤い車が急に増えたわけではありません。あなたの脳が「赤い車は重要だ」と認識し、自動的に赤い車に関する情報をえこひいきして集め始めただけなのです。

これを心理学で「カラーバス効果」と呼びます。

「妄想」とは、脳に「これが重要です」と教えること

もうお気付きかと思います。

「妄想」とは、この脳のえこひいき機能(RAS)に「私にとって、○○こそが最重要情報です。関連情報を24時間体制で収集してください」と、特別指令を出す行為なのです。

漠然と「幸せになりたいな」と思っているだけでは、脳は何を収集していいか分かりません。

しかし、「海の見える白い壁の家で、猫と暮らしながら、在宅でイラストの仕事をして、週末は友人と近所のカフェで笑い合う生活」と妄想することで、あなたの脳は初めて「はい、承知しました。『海』『白い家』『猫』『在宅イラスト』『カフェ』に関する情報を優先的に収集します」と、優秀な秘書のように働き始めるのです。

ただし忘れないでください。RASはあくまで優秀な「秘書」や「検索エンジン」です。

あなたの代わりにチャンスを見つけやすくしてくれますが、そのチャンスを掴むために手を伸ばして行動を起こすのは、他の誰でもない「あなた自身」なのです。

妄想を「未来の設計図」に変える5つのステップ

では具体的にどうすればこの脳の秘書をうまく使いこなし、妄想を現実に変えていけるのでしょうか。

ここからが、この記事で最も重要な「思考の技術」です。

私たちが最初に行うのは、あなたの頭の中にあるふんわりとした「妄想」を、実現可能な「未来の設計図」へと翻訳する作業です。曖昧な願望のままでは、優秀な脳の秘書もどこへ向かえばいいか分かりません。

これから紹介する5つのステップは、その翻訳から実行までできるように体系化したものです。

ステップ1:妄想を「設計図」に翻訳する(解像度を極限まで上げる)

最初の仕事は、あなたの「妄想」を、映画のワンシーンのように具体的な「設計図」に書き換えることです。「解像度を上げる」作業です。

「海の見える家」なら、

  • どこの海ですか?(湘南、沖縄、それとも海外?)
  • どんな家ですか?(平屋、マンション?内装は?どんな家具を置く?)
  • あなたはその家で何をしていますか?(どんな服を着て、何を飲みながら、どんな音楽を聴いている?)

五感すべてを使ってありありと思い描けるレベルまで、妄想を煮詰めていくのです。

あいまいな指示では優秀な秘書も困ってしまいます。具体的で鮮明な設計図を渡してあげることが最初の仕事です。

ステップ2:「もうそうなっている」前提で暮らしてみる(脳を騙す技術)

これは少し奇妙に聞こえるかもしれませんが、効果は絶大です。あなたの妄想が「すでに叶っている自分」なら、今日一日をどう過ごすか想像して行動してみるのです。

例えば「憧れの作家になる」という妄想があるなら、「すでに作家である自分」として一日を過ごします。

  • 朝、どんな気持ちで目覚めますか?
  • どんな服を選びますか?
  • カフェで、どんな顔をしてコーヒーを飲みますか?
  • 電車の移動時間に、何を考えますか?

もちろん、現実はまだ作家ではありません。

しかし、「それっぽく」振る舞うことで、脳は「あれ?もしかして自分はもう作家なのかもしれない」と、良い勘違いを始めます。

この「勘違い」が、RASをさらに強力に作動させ、作家になるために必要な情報やチャンスを、これまで以上に見つけやすくしてくれるのです。

心理学で言う「ピグマリオン効果」を、自分自身に応用するわけです。

「ピグマリオン効果」とは?

ピグマリオン効果とは、ある人物に対する期待がその人の行動に影響を与え、最終的に期待通りの結果を生み出す現象のことです。
通常は教師が生徒にかける期待などを指しますが、ここではその「期待をかける人物」を、自分自身に設定しているのです。

ステップ3:口に出す。文字にする。(五感を使って脳に刻む)

頭の中で考えているだけでは妄想はすぐに消えてしまいます。脳は実際に体を動かして行ったことを「重要」だと判断する性質があります。

  • 誰かに話してみる
    「私、将来こんなことしたいんだよね」と、「無理だよ」とは言わないと信頼できる友人に話してみましょう。口に出すことで自分の耳からもその情報が入り、記憶が強化されます。
  • ノートに書き出す
    誰にも見せなくていいので、思い描いた妄想をひたすら文字に起こします。書くという行為は脳を非常に強く刺激します。

これは、自分の妄想を自分自身にプレゼンするような行為です。何度もプレゼンされた内容は、脳の「重要事項フォルダ」に保存されます。

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ステップ4:ヒントのかけらを集める(脳の検索機能を使う)

ステップ1~3を実践すると、あなたのRASは本格的に仕事を開始します。

すると、日常生活の至る所にあなたの妄想に関連する「情報のかけら」が落ちていることに気づき始めます

  • 電車の吊り広告
  • 本屋でふと目についた本のタイトル
  • 友人との雑談の中の何気ない一言
  • SNSで流れてきた投稿

これまでは素通りしていた情報が「お、これは使えるかもしれない」とアンテナに引っかかるようになります。

それらを一つ一つ丁寧に拾い集めていくのです。

ステップ5:赤ちゃんレベルの一歩を踏み出す(行動が現実を動かす)

これが、集めた情報を現実に変えるための最も重要なステップです。

RASという最強の秘書があなたのために集めてきてくれた「情報のかけら」や「ヒント」。 それらを実際に使い、妄想と現実を繋ぐ橋を架けるのは、あなたの「行動」以外にありません。

とはいえ、いきなり大きなことをする必要はありません。赤ちゃんの一歩のようなささいな行動でいいのです。

  • 「海の見える家」が妄想なら、とりあえず不動産サイトで物件を眺めてみる。
  • 「作家になる」のが妄想なら、不格好でもひとつ何かを作ってみる。
  • 「あの人と親しくなりたい」なら、その人が好きだと言っていた音楽を聴いてみる。

この「ちょっとだけやってみる」という小さな行動が、妄想と現実を繋ぐ最初の橋になります。

一度橋がかかれば、脳は「おお、本当にそっちへ行くんですね!では、次の橋の材料を探しましょう!」とさらに張り切って情報を集め始めてくれるのです。

妄想実現を邪魔する障害との向き合い方

このプロセスを進める中で、あなたの行く手を阻む邪魔者が現れます。それはあなたの「内なる声」「外の壁」です。

1. 「どうせ無理」という内なる声

「どうせ無理」という声が聞こえてきたら、こう考えてみてください。その声は、あなたを守ろうとしてくれている臆病な番犬のようなものだと。

新しい挑戦には失敗する可能性があります。傷つくかもしれません。番犬はあなたをその危険から守ろうとして「やめておけ!」と必死に吠えているのです。

ですから、その声を無視したり叱りつけたりする必要はありません。

「教えてくれてありがとう。でも大丈夫だよ」と、優しく声をかけてあげてください。

そして、やはり赤ちゃんレベルの一歩をそっと踏み出すのです。

2. どうしようもない「外の壁」(現実的要因)

もちろん私たちの前には内なる声だけでなく、お金がない、時間がない、周りが反対するといった、現実的で手強い「外の壁」も立ちはだかります。

この思考法は、そうした壁を魔法のように消し去るものではありません。しかし、あなたの脳の使い方が変わることでその壁との向き合い方が変わります。

これまでの脳は、壁を見ると「ああ、やっぱり無理だ」と思考停止していました。しかし妄想の解像度を上げ、RASを起動させたあなたの脳はこう問い始めます。

  • 「この壁を乗り越える方法はないか?」
  • 「そもそも、この壁を迂回するルートはないか?」
  • 「この壁を味方につけることはできないか?」

脳がこの問いの答えを探し始めると、これまで見えなかった解決策のヒント(節約術の情報、隙間時間を見つけるアイデア、協力者になってくれそうな人物など)が不思議と目につくようになるのです。

まずは内なる声を手なずけ、脳を「問題解決モード」に切り替えることが外の壁を乗り越える第一歩となります。

完璧を求めない。「60点でGo」の精神

妄想の実現は一直線の道ではありません。

寄り道したり、後戻りしたり、時には道に迷うこともあります。

最初から完璧な計画を立てようとすると一歩も踏み出せなくなってしまいます。

設計図は60点の出来でいいのです。なぜなら、計画を一切のムダなく完璧に進めるのは不可能だからです。まずはその60点の設計図を持って外に出てみましょう。

歩きながら見つけた新しい情報で、設計図を70点、80点に更新していけばいいのです。

あなたの妄想は、あなたの未来そのもの

妄想は、才能ありきの能力ではありません。誰もが持っている脳の機能をうまく使う「技術」です。

あなたの頭の中にある妄想は、あなたがどんな未来を生きたいのかを示す大切な道しるべです。それを「非現実」というゴミ箱に捨てるのはあまりにももったいないことです。

その妄想は現実になるのを待っているかもしれません。今日から騙されたと思って始めてみませんか。まずはあなたの妄想を、未来の設計図へと翻訳するところから。

その小さな思考の変化が、あなたの見る世界と現実を変えていくことになるのです。

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